京都にお寺が多い本当の理由
京都にお寺が多いことは、誰もがご存知だと思います。
修学旅行でも定番ですし、有名なお寺がたくさんあるので疑いようもありません。
では、なぜお寺が多いのかと聞かれれば、自信を持って答えられる人は少ないようですね。
国際化が進み、都市では外国人を見かけることも増えてきました。
自国の歴史を知っておかないと、外国人に尋ねられた時にも困りますよね。
お寺が増え始めたのは平安時代から
奈良時代の平城京から、
平安京に遷された時、
多くの公家たちが京都に移り住んできました。
この当時の公家たちの間で、
多くの寺が建てられたのがきっかけです。
当時の公家たちは非常に宗教心が強く、
寺という証を作りたがったのです。
鎌倉時代の末法思想
時代は平安時代から鎌倉時代に移ります。
鎌倉時代には末法思想が広まりました。
末法思想ってご存知ですか?
教科書では見たことある??
末法思想とは、釈迦が説いた正しい教えが世で行われ修行して悟る人がいる時代(正法)が過ぎると、次に教えが行われても外見だけが修行者に似るだけで悟る人がいない時代(像法)が来て、その次には人も世も最悪となり正法がまったく行われない時代(=末法)が来る、とする歴史観のこと。(wikipedia)
仏教が衰えて、天変地異が
起こると信じられていたので、
政治は腐敗し、武家の反乱、
さらには天災が続き、庶民たちは
非常に不安な生活をしていました。
その結果盗賊も増え、
他人の家に火をつける者、
飢えに苦しむ人も増えました。
このような背景があり、
人々は浄土信仰に憧れを持ちます。
浄土信仰とは、阿弥陀仏を信じれば、
来世では極楽浄土に往生できる。
という考えです。
庶民への宗教の広まり
さらに、鎌倉時代には、
禅宗や法華経が武士や庶民にも広まり、
南禅宗など多くの寺が建てられました。
京都は日本の仏教信仰の歴史、財力と権力が集まっていた
京都には、日本の仏教の
信仰の歴史が詰まっている土地
と言えます。
京都の寺の歴史を辿ることで、
日本の歴史を辿ることもできます。
また、寺は誰でも建てられた訳ではなく、
建てるには相当な財力がいりました。
つまり、京都には財力と権力が集まっていた
と言えます。
これが京都に寺が多い本当の理由
だと考えられます。
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