男尊女卑はいつから?男女差別の歴史!

日本史

女性差別の時代から男女平等時代までの歴史とこれからの展望

今となっては男女平等と言う概念が共通認識となっていますが、その男尊女卑の考えが世に広まったのはいつからでしょうか。

歴史を紐解いていくと、ずっと男性が優位な立場だったわけではないようです。

縄文時代は女性の方が上で、男尊女卑の考えは、戦う力が必要だった武士の時代から始まった考え方です

そりゃ〜、腕力・体力がモノを言った時代なら、男の地位が上がるのも仕方ない。

そして現代。武士のような戦力も、男性に経済的に必ずしも頼る必要も少なくなった現代は、女性の地位が高まるでしょう。

日本では、女性の社会進出が、 OECD 29 ヶ国で 28 位( 2017 年)という現状を考えれば、今よりも高まる事はほぼ確実と言えます。

縄文時代は女性の方が立場が上

縄文時代まで遡ると女性の方が立場が上でした。女性は採集、男性は狩猟を担当するという当時の生活スタイルでは、男性の狩猟では、必ず獲物を取れるとは限りません。一方、女性の採集は、成果を着実に取れる上、木の実などは貯蔵もできます。そういうわけで、男性は女性にモノを言えるような立場ではありませんでした。

邪馬台国の女王卑弥呼

古代の日本、邪馬台国と呼ばれていた時代の女王が卑弥呼です。小国同士で争っていた日本を統一したのは、卑弥呼を女王とした邪馬台国でした。彼女は占いや呪術によって、神のお告げを聞くことができる女性でした。卑弥呼の性格が分かる記事はこちら

https://history-wisdom.net/human/leader-talent/

農耕と武士社会により男性の立場が上がる

農耕によって男性の地位が上がる

しばらく女性優位の時代が続いていたがその意識は弥生時代から古墳時代に向けて変わり始めました。古墳時代から、男性が能率の良い農耕に従事するようになってからは、男性の地位も徐々に上がるようになります。

武家社会で男性が優位になった

そして完全に男女の違い逆転したのが、源平騒乱の時代です。頻発する戦いの場で活躍したのは、馬に乗り、武器を巧みに操る男性でした。縄文時代の狩猟の力の名残が生きました。

また、合戦における働きにより男性には俸禄が与えられ、彼らが経済面を取り持つようになっていた。こうして武士社会の中から男尊女卑の考えが広まり始めたのである

単純に体力や筋力があって戦えることが、大きな価値を持った時代なんですね。でも現代は戦いができなくても価値を生み出せる時代。

明治維新後の女性の地位改善

平塚らいてうの女性解放運動

平塚らいてうが生まれた1886年の明治の時代は、男尊女卑の思想が当たり前の時代でした。それが当たり前の社会に疑問を抱き、通っていた日本女子大学校の教育方針の影響もあり、男女平等思想に関心を抱きます。

そして 1911 年に「青鞜社(せいとうしゃ)」を創立。そして作家であった事から、日本初の女性向け月刊誌「青鞜(せいとう)」を出版し、男女差別問題や婦人解放運動を行います。青鞜の初刊では、「元始女性は太陽であった」という有名なフレーズが記載されています。

1919年には、「新婦人協会」を設立し、女性解放運動に大きく貢献しました。

女性の地位が上がり始める現代

戦力が必要なくなった現代、女性が権力を上げるのも遠くないのかもしれません。現代では、女性社長や、女性も働く夫婦共働きも普通になってきてます。

日本の女性社会進出はOECDでビリ 2

2017 年は、『働き方改革』が話題に上がったり、「プレミアムフライデー」が始まった年でした。仕事の効率化も大事ですが、その前に私の意見としては、高齢者と女性の働ける環境をもっと整えるべきと思います。

日本はOECD29ヶ国で28位と、女性が活躍できる環境がない国と言えます。それだけのポテンシャルがまだまだあるはずです。

参照:JB PRESS『女性の社会進出、日本は29カ国中28位という現実』( 2017.7.17 )http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/50373

M字カーブも少しずつ改善されてきている

M字カーブというのは、横軸を年齢、縦軸を女性の就業率にとった時、20代後半〜30代あたり(出産、育児が忙しい時期)にかけて下がり、その前後で上がっている形が、Mの字のようである事からきています。

https://www.huffingtonpost.jp/nissei-kisokenkyujyo/women-work-style_a_23318299/

このグラフが、若干ではありますが、少しずつ改善されてはきているようです。

要因としては、未婚化が進んでいることは小さな要因で、政策によるところが大きいようです。もっと女性が働きやすい社会にするにはどうしたらいいんだろう。

<参考記事>
「M字カーブ」底上げの要因分解-「女性の活躍促進」政策の効果が大きく、未婚化効果はごくわずか:基礎研レター

労働人口が減っていく

そして、労働生産人口が減っている現代だからこそ、女性がもっと活躍しなければならない時代になっているといえます。

さらに、今の日本でいきなり賃金が上がることは考えにくいので、共働きもスタンダードです。

サービス業が増える

産業構造の高度化(産業の比重が経済発展にともない、第一次産業から第二次産業、 さらには第三次産業へと移行していくこと)によりサービス業の従事者が増えていること、AI などの自動化により、「人らしさ」が求められるサービス業も必要とされます。

女性の感性が価値になる時代に。

多くの場合【サービス業のメインのお客様は、女性】です。食材、外食、ファッション、美容、健康などを考えていただければ、イメージできると思います。デパートのお客様でもそうです。お客様が女性なのに、おじさんに女性の気持ちが分かるでしょうか?女性の気持ちは女性の方が分かるに決まっています。

女性の方が気が回せたり、外見も華やかさがあるので、主にサービス業、そして能力の高い方は管理職もどんどん増えるべきです。女性管理職の割合がとにかく低いのが日本です。もっとその辺が改善されて良い国になることを願っています。

AIにより男性のブルーカラーの仕事は消え、女性のピンクカラーの仕事が高給になる

こちらの動画でも解説していますが、女性の給与の方が、男性のブルーカラーよりも上がります。

AI時代に年収を上げるのは女子力

簡単に要約すると、ポイントは3つ

  • AIの発展のより、男性のブルーカラー(作業労働者)の給与が下がっていく
  • AIができないのはEQ(感情の知識)を必要とする女性の看護師、介護士などのピンクカラーの仕事
  • EQ(感情の知識)は、女性の方が高い。AIに代替されることはない

つまり、女性が得意な「ホスピタリティ」を要する仕事はこれからの時代でも代替されることはないと思われています

このあたりに詳しいのが、橘玲先生です。私も橘先生の本を参照しております。

「人生は攻略できる」大変オススメの図書です。

まとめ

確かに、「男性優位な社会」はいまだに健在しています。それは世界的にもそうです。

先日のツイートです。韓国の話題の映画が、男女差別問題を話題にしています。女性の間でも世代間の意見の違い、男性の間でも色々な意見があります。