2030年物流無人化を政府が明記!ー飛脚からAIまで日本の物流の歴史ー

日本史

2030年に物流無人化!実現するのか?

政府は人口知能(AI)の産業化に向けた工程表を明らかにしました。その内容は大きく以下のような流れになっています(日本経済新聞より)。

政府が発表した人工知能産業化の工程表

2020年頃まで

無人工場、無人農場の技術を確立

AIによる創薬支援を一般化

生産設備の故障をAIが予知

2025〜2030年頃まで

人や物の輸送を完全無人化

ロボットの多能工化

個人別の創薬

家や家電をAIが制御

それ以降

介護ロボットが家族の一員になる

移動の自動化・無人化が行き渡り「人的要因による死亡事故0」

潜在意識をAIが分析、「本当に欲しいもの」を可視化

ここまで来るとすごい世界になりそうですね。

2030年頃までの内容はイメージできそうですが、それ以降は今では考えられません。

人間の働き方も変わってきそうです。

この記事のテーマである物流に関しては、2030年までに完全無人化です。これが実現するかどうかはわかりませんが、、、

日本の物流の歴史的な発展の流れを、ここではまとめていきたいと思います!

物流の歴史

鎌倉時代(1192年〜)

飛脚制度が生まれました。源頼朝が征夷大将軍に任命され、朝廷との連絡を頻繁に取るようになったため、鎌倉〜京都間を繋ぎました。

この時代は、馬を使って4〜7日ほどかかったそうです。

江戸時代(1603年〜)

江戸と京都の間に幕府御用飛脚が走り、各大名の領地と江戸の間には、大名飛脚が走りました。

また、京都や大阪の有名店が江戸に進出するようになり、商人が経営する町飛脚も走るようになります。

月に3回決まった日に「普通便」が走り、これが頻度が増えていき、「常飛脚」となります。

また、鎌倉時代は馬を使っていましたが、経費がかかりすぎるため人がリレー式で走っていました(!)。

それでも江戸から京都までを六日間ほどで届けたと言います。

値段は、荷物一貫(3.75kg)につき江戸ー大阪間で3500円ほどでした。

意外と高くはないなと思いましたか?実は3日で届く速達便もありましたが、こちらは文化年間(1804〜1818年)で現在の36万円ほどもしたそうですよ!高過ぎ!

菱垣廻船は、江戸時代の貨物船です。風力で走る帆船です。

あらゆる生活用品を輸送しました。そこから派生したのが樽廻船。名前の通り樽物を扱いました。

酒類などは腐敗が早く、より早く届けたいというニーズから生まれた樽廻船は、仕立てに日数がかからない上、船足も早かったそうです。

のちに樽廻船が拡大し、明治維新後に、樽廻船は菱垣廻船と合併し、組合ができました。

明治〜大正時代

蒸気船や、鉄道などの蒸気機関、貨車が登場です。

蒸気の乗り合い自動車や、小さなトラックも登場します。

しかし長距離輸送はできませんでした。自動車が走るための道路の整備まではできていなかったからです。

明治5年には、陸運元会社(現日本通運)が国内初の陸運会社を設立し、新橋ー横浜間の鉄道輸送を開始しました。

22年には小運送事業法施工、小運送業(貨物輸送)の自由化により、業者が乱立しました。
30年代にはトラック輸送の業者も出始め、40年には、初の自動車による貨物輸送会社「日本自動車運輸」が設立されました。

昭和〜平成

かなりざっくりですが、ここからは年表風にまとめます。

昭和2年には、日本で初めての地下鉄ができ、上野ー浅草間を繋ぎました。

昭和26年道路運送法施行。

昭和48年初めての宅急便(全然最近ですね!つまり今書いている2017年3月現在、宅急便は44歳です)。

昭和50年国鉄の史上空前のストライキ。トラック輸送にシフト。

昭和51年大和運輸(現ヤマト運輸)が宅急便を開始。

平成8年ヤマト運輸がメール便を開始。

平成10年佐川急便が宅急便事業に参入。

平成19年郵政民営化

平成22年ゆうパックとペリカン便が合併(遅配問題のため)

→平成29年インターネット通販等の拡大により、最大手ヤマト運輸でも人材不足、止まらぬ膨張。

未払い残業代の支給がニュースで取り上げられる

→政府がAI産業の工程表公表、宅配の無人化計画←今ここ

まとめ

馬や、人がリレーしていた飛脚の時代〜廻船〜蒸気機関〜トラック輸送〜宅急便の成立〜現代のインターネット通販による輸送拡大までを一気にまとめました!

こうして振り返ると面白いですね。

またちょくちょく書き足していけたらなと思います!

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