高野長英の性格が分かる言葉

人物

秀才・高野長英の考え方が分かる言葉

高野長英とは、幕末の超秀才の蘭学者でした。開国して日本も外国に学ぶべき、という思いで書いた書が幕府に弾圧され獄に入れられるなど厳しい人生でした。しかし、脱獄してまで開国を伝えた彼の行動と言葉から、本当の学びとは何かを考えさせられたのです。

高野長英とは

高野長英とは、幕末に活躍した蘭学者であり、医者でもある超秀才です。長崎の鳴滝塾でシーボルトの鳴滝塾ではかなり突出しており、塾長にもなりました。

モリソン号事件

1837年(天保8年)、外国船打払令に従い、アメリカの商船、モリソン号が打ち払われたのが世に言うモリソン号事件です。高野長英はこの幕府の攘夷を批判しており、その意見をまとめた『戊辰夢物語』を著します。

蛮社の獄

蛮社の獄とは、1839年(天保10年)に起こった言論弾圧事件です。『戊辰夢物語』などで攘夷を批判していた高野長英、海防についての意見を述べた『慎機論』を書いた渡辺崋山などが捕らえられた事件です。

脱獄

捕らえらた高野長英ですが、江戸伝馬町獄舎の大火に乗じて逃亡したのです。

そして潜伏しながらも生きながらえていたました。高野長英という天下の秀才には、鎖国に反対し、外国を知ることによって日本の国力を高めなければいけないという信念があったからです。

そして日本の未来に貢献するために、自分の能力を存分に発揮し、翻訳などをして開国をさせようしたのです。その時にオランダ語で書かれた書物を翻訳した言葉をご紹介します。

高野長英の名言

その言葉がこちらです。

人は学ぶために食わねばならない。しかし、食うために学んではならない。

学ぶためには当然、最低限の生活費、書籍など勉強代などが必要で、お金が必要です。

しかしお金のために学んではならないと言うのが、この言葉の教訓です。

現代にも当てはまる

今、社会人で何かを学んでいる事がある方は、資格を取りたいだとか、何か仕事のキャリアアップのために勉強をしているという人も多いのではないでしょうか?

ですが、学ぶこと自体は、自分のお金のためであってはならないと高野は言っているのだと思います。いえ、仕事のために学ぶの悪いという訳ではなく、『それは「本当の学び」ではなく、「テストだったり、食っていくための学び」である。』と言う事を彼は言いたかったのかな〜?と思います。

私自身も、内心どきっとしてしまいました。

やはり僕にとっても勉強するということは、それによって、「自分の能力を高めて、より稼ぐための能力をつける」ということが頭の中にあったからです。資格の勉強もしていますが、そうです。

高野長英が学んだ理由

高野は、自分自身が生きながらえるために学んでいたわけではありません。『日本を何とかしなければならない』という信念が彼を動かしていたのです。そう考えると、とても深い言葉だなと思います。

つまり、金のためでなく、人のために学べ。と言う事を言いたかったのではないでしょうか。

学生の時の勉強は、当然自分の将来のためであっていいと思います。もちろん、10代の学生時代から誰かのために大きな志を持って学んでいる人もいると思います。

特に社会人の勉強も、多くは自分のためかもしれませんが、そのもっと上のレベルに行くと、「誰かのため」、「チームのため」の方がモチベーションがかかることはあるでしょう。