くじ将軍こと室町幕府6代将軍・足利義教
室町幕府6代将軍となった足利義教。彼を将軍に選び出した方法は、なんとくじ引きだった。
1423年、4代将軍・義持は将軍職を譲り隠居。ところが5代将軍・義量は2年後に後継ぎも残さず死去したため、次の将軍選出をめぐって評議が行なわれ ることとなった。
そして醍醐寺三宝院の満済の発案によりくじ引きで将軍が選出されることとなったのだ。 当時、神を信じるという風潮があったため「くじ引き=公正」と考えられていたこともあるが、提案者である満済が、自分の意見によく従う義教を将軍に仕立てあげるために故意に仕組んだとも考えられている。
将軍就任後、義教は悪政に出た
くじは義教を含む義持の4人の弟が引き、その結果アタリを引いた義教が将軍に選出された。
だが義教は大変気性が荒く、彼の政治は嗜虐性のある恐怖政治として恐れられることに。たとえば、 恨みを抱いていた側室の兄からは所領を没収、謹慎させた。
悪性の数々
- 偶然笑った者を「将軍を笑った」と言い掛かりをつけ蟄居させた
- 料理がまずい、花の枝が折れたといった理由で処罰
- 比叡山根本中堂の炎上についての噂を禁じ、噂をした場合は斬首の刑
- 闘鶏の見物客で行列が通れなかったため、京都のニワトリを落外へ追放
- 妻が子を生むと、不仲だった妻の兄のもとへ祝賀にきた客全員を処罰
tazaki
もはやただの駄々っ子に見えてきた。汗
くじではなく、もし内面を見て将軍が選ばれていれば、義教が将軍に選ばれることもなく、多くの民達が彼の政治の犠牲になることもなかったのだろう。