戦場では刀より槍の方が地味だが役に立つ
tazaki
戦国時代の武士の戦いといえば、刀姿か槍姿が思い浮かべませんか?
彩葉
でも実際に戦場でどちらが役に立ったかといえば、
圧倒的に槍のほうだったんです。
刀は意外と使えない
時代劇では、武士はよく刀をふるって戦っているが、
現実の戦場で、刀はあまり役に立たなかった。
相手が鎧で身を固めているため、
刀でバッタバッタと斬り倒すのは不可能だったのである。
せいぜい鎧の隙間をピンポイントで突き刺すしかないが、
乱戦の中、鎧の隙間を突き刺せるのは相当の達人だけだ。
それに何人か斬ると、刀は刃こぼれして使い物にならなくなった。
槍は用途が豊富でかなり使える
一方、槍は、合戦ではじつに用途の広い武器だった。
相手を突き刺し、足を払い、 長さと遠心力を利用して、
殴りつけることもできた。
頭を叩かれれば、それは致命傷にもなった。
槍は、とくに集団戦に適していた。
特に戦国後半は、集団戦法が中心となり、
長槍部隊が槍をズラリと前面に並べ、
槍ぶすまをつくって、騎馬武者による突撃を阻止した。
しかし、突撃では槍ぶすまを破れなくなり、
鉄砲という飛び道具が必要になったのであある。
槍部隊がいかに重要だったかは、上杉軍の編成を見るとよくわかる。
なんと槍部隊は全体の三分の二を占め、
刀を持った遊軍は全体の一割に過ぎなかった。
他の軍勢の構成も似たりよったりで、槍こそ合戦の主力兵器だったのだ。
1対1のタイマンをしたらどうなるのか
tazaki
集団では、槍の方が有利であることはわかったけど、
タイマン勝負でもやっぱり槍が強いのだろうか?
彩葉
やっぱりリーチの長さが有利なポイントよね。
でも、間合いを詰めたら日本刀の方が有利という説もあるわ。
結局、使い手次第な部分はあると思う。
tazaki
あと、刀には、携帯性が高いというメリットもあるから、
一概に、単純な戦いで決めつけるのは難しいかもね。
それぞれに役割があるんだと思う。