東北地方の朝廷はもののけ姫のモデルの地になっていた
その昔、東北地方には、蝦夷(エミシ)と呼ばれる朝廷が存在していた。。。
大和地方を中心とするヤマト朝廷に統一され、その存在は歴史から抹消されてしまっている。ジブリ映画『もののけ姫』に登場する主人公・アシタカの出身地でもある。
蝦夷(エミシ)とは
蝦夷は、古代から中世の東北地方から北海道にかけて存在した朝廷である。大和朝廷の豪族たちを中心として統一国家となった大和朝廷が今の日本国家の祖先と言われているが、彼らに滅ぼされた国家である。
彼らは主に狩猟や採取で生活をしており、三内丸山遺跡などで分かるような高度な独自の文化も持っていた。
その後、大和朝廷に吸収された後は、一部は蝦夷(エゾ)、すなわちアイヌへ繋がったのではないかと考えられている。
日本書紀にも登場
『日本書記』にも蝦夷の名前は登場しています。「毛皮を着ていて肉を食す野蛮な民族」と書かれていたようです。大和朝廷への帰属を拒み続けた彼らは、中央政府から異端児扱いされ、差別の対象になっていました。
アテルイとは
アテルイは、平安時代初期頃の蝦夷の軍事指導者です。7 世紀頃には頻繁に大和政権と争い、『巣伏(すぶし)の戦い』では、アテルイの活躍により、遠征軍を敗走に至らしめました。
大和朝廷に統一される
その後、征夷大将軍・坂上田村麻呂らによって、蝦夷は征服されてしまいます。12 世紀には、完全に独立性を失い、日本の中央政権国家に組み込まれてしまいます。
もののけ姫のアシタカの出身地だった
宮崎駿監督のアニメ『もののけ姫』の主人公・アシタカの故郷は、エミシの村と言われています。滅ぼされた独立国家【蝦夷】がアシタカの村のモデルだと考えると、また違った見方で作品も観られそうですね。
公式に東北地方の白神山地と、鹿児島の屋久島を参考にしたと発表
こちらの公式サイトによると、青森県から秋田県にかけてそびえる白神山地が「大いに参考にした場所」として挙げられています。かなりもののけの世界観に似ていますね!
白神山地には十二湖と言う湖もあり、、、
ここは、シシガミの池に似ているのではないでしょうか?
と言う訳で、東北地方と、もののけ姫には大いにイメージに繋がりがありそうな予感がします。
もののけ姫のメッセージ性
最後に、東北地方に限らずですが、もののけ姫と言う作品には『人間に活動による自然破壊』と言うテーマが隠されているような気がしてなりません。
パリ条約でも地球温暖化対策目標が各国に課されていましたが、2018年は大自然災害に見舞われる1年でした。これは地球の叫びとも捉えられます。
地球が確実に変化している中、もののけ姫にはメッセージを感じずにはいられません。この地球を、自分たちで守っていきたいと感じます。