徳川綱吉の「鶴字法度」
徳川綱吉と言えば、「生類憐みの令」という『天下の悪法』との呼び声高い法が有名です。
動物を殺生したら罰します、という動物愛に溢れた法律ですね。
犬、猫、鳥、魚類、貝類、虫類などにまで及んだそうです。
元々は動物保護、人命尊重を目的としていたはずが、次第にエスカレート
ツバメを殺しただけで死刑、蚊を叩いただけで流罪など、
まさに本末転倒な綱吉将軍でした。
そんな愛情深い将軍による、さらに愛情に溢れすぎてしまった法律があったのをご存知でしょうか?
娘の鶴姫を溺愛しすぎていた。
徳川綱吉の娘の名前を、「鶴姫」と言いました。
なんと綱吉将軍、今度の法律は、「娘の『鶴』の字を使ったら罰します。」(だって愛してるんだもん)
という、「鶴字法度」という法律まで出していました。
まさに、「鶴の一声」ですね。
娘はどんな思いだったのでしょうか。。。
全国被害者の会の皆さま
突然のお触れに、全国の鶴之助、お鶴さんたちは驚きました。
これは改名しなければ仕方ありません。
有名作家さえも
『好色一代男』や、『好色五人女』などのベストセラー作家である、
かの有名な、井原西鶴先生も被害者の一人です。
この時期は、西鵬(さいほう)と改めたそうです。
鶴がダメなら亀だ
「亀は万年、鶴は千年」という言葉があるように、
古くから鶴や亀は縁起が良いとされてきました。
さらばと、全国各地で、亀とつく地名が急増したと言います。
この法律は、1704年に鶴姫、1709年に綱吉が亡くなった後、
「鶴」の使用は解禁されたそうで、
人命や屋号を元に戻す人もあれば、そのままのケースもあったそうです。
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