エヴァンゲリオンのモデル?戦争時の長野県首都計画とは

日本史

闇に葬られた長野県首都計画、エヴァンゲリオンのモデルにもなった

長野県松代にある、松代大本営には、大防空壕の跡があり、観光地にもなっています。っこは、第二次世界大戦の時に作られたもので、一時は第二の首都になる可能性もありました。しかし敗戦のため、その計画はなくなってしまったのです。そして、人気アニメエヴァンゲリオンの第二新東京市は、同じ長野県の松本市がモデルになっており、繋がりがあるようです。

太平洋戦争では、東京を捨てる予定だった

現在日本の首都機能は、東京に集中させているが、実は東京=首都と言う明確な規定があった事はありません。そのこともあってか、第二世界大戦末期には、長野県の松代に首都が変わる計画がありました。

本土決戦に備えて

19447月。太平洋戦争でサイパンが陥落したことで、本土決戦の可能性が浮上します。同月の東条内閣最後の閣議で、国家機能その他首都機能を松代に移転し、『松代大本営』を建設する工事を進めることが承認されました。

その後、国民に極秘で工事が進められ、最盛期には朝鮮人7,000人、日本人3,000人が作業にあたったが、19458月の敗戦を機に中止されてしまいます。その時すでに全体の約 割が完成していたと言います。

決して無謀な計画じゃなかった

現在は、松代大本営は観光名所として地下壕の一部が公開されています。

以前は強制労働問題が騒がれている時もありましたが、当時の財政事情からすれば食事等の対応は悪くなかったことが、近年、関係者の証言で証明されています。

地上部には天皇御座所、皇后御座所、宮内省になる予定だった建物も残されており、工事の力の入れようを伺い知ることができます。

なぜ松代だったのか?

ではなぜ松代だったのかというと、4つの理由があります。

  1. 本州で最も幅広い地帯であり、飛行場も近くにあるため。
  2. 地質的に硬い岩盤で掘削に適しており、10トンの爆弾にも耐えられる。
  3. 地下施設を作るのに十分な面積があり、労働力も豊富である。
  4. 「信州」が、「神州」に通じ、品格がある。

 

『第二新東京市』の構想モデルに?

また人気アニメ新世紀エヴァンゲリオンの作中では、セカンドインパクトにより、首都東京が壊滅します。政府は復興を諦め、長野県松本が『第二新東京市』と言う名称になり、暫定的な首都として、遷都された都市として登場します。

実は、第1候補は松代だったという説もあり、松代大本営がモデルになっていたと考えられます。

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